調べて終わりじゃない!体重・BCSを調べた後の活用方法【獣医師監修】

当院では予防接種以外にも動物さんの健康管理意識を高める様々な活動をしています。
その一つが、体重とBCSの管理です。
当院のイベントで調べたけど、その後どうする?まで考えるのに当記事が参考になれば幸いです。

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体重・BCSについて

体重はわかりますね。
ただ、わんちゃん(猫ちゃんもですが)は適正体重というものを考えるのは難しく、実際に触ってみないと痩せているか太っているか判断しづらいところがあります。

例えば、当院にはチワワサイズのポメチワちゃんと、柴犬くらいのポメチワちゃん(でかい!)の兄弟が来てくれたことがあります。
適正体重なんてとてもじゃないけど適用できないですよね…笑

そこで役に立つのがBCS(ボディ・コンディション・スコア)です。
BCSはわんちゃん猫ちゃんの体型を5段階(9段階の場合もあります。)で判断する指数で、理想は3です。
見た目と触ってみた感じで判断します。
イベントでは、体重をはかって、獣医師がBCSを飼い主様に説明しながら実際に確認します。
以後の管理に役立てられるよう構成しているので、是非ご活用くださいね。

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体重・BCS管理の意義

前の説明で、じゃあBCSだけでいいじゃん、と思われた方もいるかもしれませんね。
ただ、BCSをパッと見で判断することは難しいですが、定期的に体重測定することで太った痩せたがすぐにわかります。
体重を日常的に管理して、動物病院でBCSを管理するのが最もいいかもしれません。
また、ライフステージによって異なりますが、BCSと現在の体重から獣医師に理想的な体重を教えてもらい、必要なカロリーを計算することも可能です。
日常の健康管理の入り口として、体重から始めるのが手軽でおすすめです。
わんちゃん用の体重計も5,000円くらいで売ってますが、人用の体重計でもペットモードがあったり、普通の体重計でも抱っこしてのって自分の体重を引くなどで計算することも可能です。
トイレが体重計になってるやつもあります。

余談ですが、アメリカの調査では肥満の犬と適正体重の犬とでは寿命に2年近く差があるそうです。
大切な家族、少しでも健康で長生きしてほしいですよね。

やってみよう、カロリー計算(わんこ用)

安静時エネルギー必要摂取量(RER)

いわゆる基礎代謝です。体重を入力して計算ボタンを押してください。

RER=(体重)0.75×70(kcal)

1日のエネルギー必要摂取量(DER)

こちらがライフステージ毎に計算したエネルギー必要摂取量です。

DER=(RER)×ライフステージ毎の係数(kcal)

妊娠中や別の理由で消費カロリーが大きい子、病気している子はまた別です。
複数当てはまるような子も動物病院に相談した方がいいでしょう。

おまけ:1日あたりのフード量

1日あたりのフード量=DER÷普段のフードの100gあたりのカロリー×100

1日あたりなのでご注意を。あげる回数で割れば一回当たりの分量になります。

そもそもなんで太るの?痩せるの?

基本的には人間と同じで食べ過ぎ、食べなさすぎです。
もちろん、それだけではありませんが第一に確認する意味は大きいと思います。
特に太りすぎの場合はおやつのあげ過ぎがよくありますね。
かわいいのはわかりますし我慢させるのもつらいですが、おやつは一日に必要なエネルギー量の20%以内を目安とし、与え多分だけ主食も減らしてください。

あとは年齢や運動量が少ない、食事回数が少ないと太りやすくなったり、避妊去勢でホルモンバランスが変わって食欲が増えたりもありますね。
小型犬は胃のサイズもちっちゃく、一気に食べることが難しい為食事回数によってはむしろ痩せたりする事もあるかもしれません。

避妊去勢用のフードがたくさん世の中にあるのは避妊去勢後に太る子が多いからですが、中には体重管理に低カロリーフードとして使用できるものもあります。
当院でもVET'S ADVICEというフードを開発しておりますので、サンプル等使ってみていただけると嬉しいです。
Amazon、楽天、ヨドバシカメラ、ビックカメラ等で購入可能です。

太った、痩せた場合の対処

まず適正体重までもっていくこと必要です。
が、病気を原因としている場合もあったり、そもそも専門知識なく食事管理は難しいのでまずは獣医さんに相談することが必要です。
太りすぎだと思ってダイエットさせた子が栄養失調になったり、痩せすぎだと思っていた子が肥満になったりすることもありますしね。

健康管理は飼い主様しかできない

動物病院に毎日行ければいいですが、お金の面でも時間の面でもわんちゃんの負担の面でも大変で現実的ではありません。
体重ももちろんですが、目や耳、皮膚や元気、顔つきなどいつもと違う所がないか毎日触れ合って毎日チェックしてあげてください。
異常があれば病院へ、異常がなくても最低年1回は血液検査等の健康診断を。

当たり前の話ですが、病気なんてならない方が良いんです。
そして、なったとしても早期に発見できるに越したことはないんです。
当院では、「予防」をメインとして飼い主様のお役に立てるように今後も活動してまいります。
イベントも随時行ってまいりますので、是非LINE登録いただけますと幸いです。

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