狂犬病予防接種は義務!
毎年法令で義務付けられている狂犬病予防接種ですが、接種期間が決まっている⋆ことは意外と知られていません。
春先にすればいいや、くらいの認識でも間違いはないのですが、違法状態とならないよう適切な対応を行いましょう。
※1月15日(木)時点での情報となります。当該期間については改正が予定されています。
狂犬病の予防接種期間
狂犬病予防接種期間は狂犬病予防法施行規則第11条に定めがあります。
狂犬病予防法施行規則
(予防注射の時期)
第十一条 生後九十一日以上の犬(次項に規定する犬であつて、三月二日から六月三十日までの間に所有されるに至つたものを除く。)の所有者は、法第五条第一項の規定により、その犬について、狂犬病の予防注射を四月一日から六月三十日までの間に一回受けさせなければならない。
ただし、三月二日以降において既に狂犬病の予防注射を受けた犬については、この限りでない。
2 生後九十一日以上の犬であつて、三月二日(一月一日から五月三十一日までの間にその犬を所有するに至つた場合においては、前年の三月二日)以降に狂犬病の予防注射を受けていないもの又は受けたかどうか明らかでないものを所有するに至つた者は、法第五条第一項の規定により、その犬について、その犬を所有するに至つた日から三十日以内に狂犬病の予防注射を受けさせなければならない。
3 前二項の場合において、狂犬病の予防注射を受けさせなければならない犬を所有者以外の者が管理するときは、第一項中「所有される」とあるのは「管理される」と、「所有者」とあるのは「管理者」と、前項中「所有する」とあるのは「管理する」と、それぞれ読み替えるものとする。
非常にわかりにくいですが、生後91日以上のわんちゃんを飼っている方は狂犬病予防接種を4月1日から6月30日までの3か月間に受けさせねばならないとなっています。
ただ、3月2日以降に予防接種を受けさせた場合はこの限りではありません。
狂犬病予防接種は4月~翌年3月までの期間で考えられているので、正確には3月2日~3月31日は令和7年度になりますが、この期間に接種した場合令和8年度の接種として扱われるため、改めて4月以降に接種する必要はありません。
尚、冒頭にある「法第五条第一項の規定」というのは毎年狂犬病予防を受けさせましょうという義務を定めている規定です。
狂犬病予防法
(予防注射)
第五条 犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない。
上記の「厚生労働省令」というのが狂犬病予防法施行規則になります。
第二項以降では注射済票の装着などが規定されており、第五条には罰則があります。
狂犬病予防法
第二十七条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
二 第五条の規定に違反して犬に予防注射を受けさせず、又は注射済票を着けなかつた者
期間内に受けないとどうなるの?
当院のある大阪市に確認したところ、「厳密には違法となるが、一方、1年に1回以上受けさせていて検挙された例は聞いたことがない」とのことでした。
忘れていても、接種義務は果たさなければいけないということですね。
フィラリア予防やノミダニ予防の時期でもありますから、結局は接種期間内に接種しておく方が一番好ましいというのは間違いありません。
予防接種期間が変わる?
余談ですが、本規定については見直しが予定されています。
施行規則が以下の通り改正される方針です。
・4~6月の期間中に狂犬病予防注射を実施しなければ法違反となる状況を是正するため、狂犬病予防注射の通年接種を可能とし、
・3月2日から3月31日に接種した場合は翌年度の注射済票を交付する規定を廃止することとしたい。
本年4月1日公布、来年4月1日施行を予定しています。
その後、引き続き4月~6月を予防接種の強化期間と設定・周知するなどの運用を行う予定のようです。
年度初めの行政の負担が大きかったのが要因のようですが、結局年1回接種することは変わらないので、そこまで気にする必要はありません。
接種したら注射済票も忘れずに
予防接種期間のところで軽く触れましたが、狂犬病予防接種をしたあとは自治体に届出をし、交付された注射済票をわんちゃんにつけておくことまでが義務です。
接種したらOKということではありませんのでご注意ください。
少し古いデータですが、2009年の獣医師会の調査では関西の着用率はなんと13%。
周知が不足しているのも大きいですが、マイクロチップの義務化もあり更に減っている可能性もあります。
迷子札代わりにもなりますので必ず装着しましょう。
最後に
狂犬病予防接種については毎年必ず行わなければなりません。
忘れないように決まった時期に接種するようにしておくと安心です。
当院でも「近くまで行く動物病院」として接種期間にイベントを実施しておりますので、是非ご活用くださいね。