食欲が落ちたまま秋に突入!?夏バテの影響と見逃せない健康サイン

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季節の変わり目である秋は、人にとっても動物にとっても体調を崩しやすい時期です。
特に、猛暑を乗り越えたあとに迎える秋は、犬や猫の体にも夏の疲れが残っていることがあります。
この「夏バテ」の影響は、単に元気がないだけでなく、食欲不振や疲れやすさ、さらには体力や免疫力の低下を引き起こし、思わぬ病気につながることも少なくありません。

そこでおすすめしたいのが 秋の健康診断 です。
秋の健康診断は、夏バテによる体の不調を早めに見つけ、元気な状態で秋を過ごすための重要なステップです。
ここでは、夏バテが秋にどのような影響を与えるのか、家でもできる簡単チェックや注意すべきトラブルについて詳しく解説します。

夏バテが秋に残すサインとは

夏バテは単なる暑さの疲れではなく、体のさまざまな部分に影響を及ぼします。
秋になっても次のようなサインが続く場合は注意が必要です。

  • 食欲不振・体重減少
    暑さで食欲が落ち、そのまま秋になっても元に戻らない場合があります。
    体重が減ってきている場合は、体の不調や病気の兆候の可能性があるため、注意が必要です。
  • 消化機能の低下
    軟便や便秘を繰り返すことがあります。
    お腹の調子が整わないまま秋を迎えると、体全体の疲れが抜けにくくなります。
  • 皮膚・被毛のトラブル
    毛のツヤがなくなり、フケやかゆみが出ることがあります。
    皮膚の乾燥や赤みも、夏のダメージが原因の場合があります。
  • 疲れやすさ
    散歩や遊びに興味を示さず、ぐったりすることがあります。
    元気がないだけでなく、運動不足や関節の不調が隠れていることもあります。

これらのサインは「年齢のせい」や「季節のせい」と見過ごされがちですが、実は 隠れた病気の初期サインである場合もあります。
放置すると症状が進行し、治療期間が長くなることもあるため注意が必要です。

家でもできる簡単チェックポイント

秋の健康診断は病院で受けるのが基本ですが、日常生活の中でも簡単にチェックできるポイントがあります。
毎日の観察が、秋の健康維持に大きく役立ちます。

  • 食欲のチェック
    いつも通りごはんを食べているか、量が減っていないかを確認しましょう。
    食欲の変化は体調のサインです。
  • うんち・おしっこの状態
    うんちの硬さや量、色の変化をチェック。
    おしっこの回数や量も普段と比べて変化がないか確認しましょう。
    異常があれば早めに受診を。
  • 元気や遊びの様子
    散歩や遊びに興味を示すか、普段と比べて元気の変化がないかを観察します。
    疲れやすそうであれば体調の低下が考えられます。
  • 毛・皮膚の状態
    ブラッシングや触ったときに、毛が抜けすぎていないか、フケやかゆみはないかをチェック。
    皮膚の赤みや張りも観察しましょう。
  • 体重の簡単チェック
    体重計がなくても、抱っこしたときの重さや見た目の変化である程度チェック可能です。
    痩せすぎや太りすぎは生活習慣や病気のサインになります。
  • 呼吸や咳の確認
    寝ているときの呼吸が荒い、咳をするなどの変化があれば要注意です。
    早めに獣医に相談しましょう。

これらの簡単なチェックを毎日行うことで、夏バテの後遺症や隠れた病気の早期発見につながります。
特に 7歳以上のシニア犬・猫 は、小さな変化を見逃さないことが、元気な秋冬を過ごすためのカギです。

秋に多い具体的なトラブル

秋は気温が落ち着く一方で、夏の疲れや気温の変化によって体調を崩しやすい時期です。
特に次のようなトラブルが増えます。

  1. 泌尿器系のトラブル
    涼しくなると水分摂取量が減るため、膀胱炎や尿石症のリスクが高まります。
    おしっこの回数や量をチェックすることが大切です。
  2. 皮膚疾患
    夏の暑さや汗・皮脂で皮膚が刺激されることにより、秋になるとかゆみや毛の抜けが目立つことがあります。
    普段のブラッシングや体に触れるときに、皮膚や毛の状態を早めに気づくことがポイントです。
  3. 関節トラブル
    朝晩の気温差で関節が痛むことがあります。
    特にシニア犬や大型犬では、歩き方や座り方に違和感があれば注意しましょう。
  4. 免疫力低下による感染症
    夏の疲れで免疫力が落ちると、感染症にかかりやすくなることがあります。

そのため、混合ワクチンやフィラリア・ノミの予防薬など、日頃の予防管理をしっかり行うことが大切です。

よくある質問(Q&A)

Q.夏バテかも?どんなサインで受診すべき?
A. 食欲不振が数日続く、体重が減った、トイレの回数や便の状態が変化した場合は要注意。
軽度でも秋の健康診断で原因を特定できます。
Q.健康診断はどのくらいの頻度で受ければいい?
A. 若い犬や猫は年1回、シニアや持病がある子は春・秋の年2回がおすすめです。
家での簡単チェックと合わせると安心です。
Q.予防接種と同じ日に受けられる?
A. 多くの場合可能です。
ただし体調が優れないときは健康診断を優先し、日程を調整しましょう。

まとめ

秋は、動物たちが夏の疲れを引きずりやすい季節です。
「少し元気がない」「ごはんを残すことが増えた」など、日常の小さな変化も大切な体調サインです。
秋の健康診断と日々の観察を組み合わせることで、夏バテの後遺症や隠れた病気を早期に発見できます。

秋の健康診断は、愛犬・愛猫の元気な秋冬を迎えるための第一歩です。
家でできる簡単チェックと定期的な健康診断で、大切な家族の健康を守ってあげましょう。

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