犬のダイエット方法!【獣医師監修】

当院ではイベントにて無料の肥満度チェックも提供しております。
人と同じでわんちゃんにとっても肥満は万病のもと、健康管理の入口として是非当院のイベントをご活用ください。

わんちゃんの理想の体型とは?

わんちゃんは犬種だけではなく個体によっても適正体重が違います。
というか動物全般そうですよね。
身長150cmの人と200㎝の人の適正体重が同じわけないと考えればわかりやすいかもしれません。
なので、この子の適正体重はコレ!とお話だけで決めることは難しく、実際にみて触ってが必要になります。

具体的にはBCS(ボディ・コンディション・スコア)というものを参考にします。
これはわんちゃんの体型を5段階(場合によっては9段階)で評価し、1が痩せすぎ、5が肥満、3を理想とするものです。
よって、目標はBCS3、そしてBCS3の時の体重の維持です。
(子犬はまた別です。大きくなっている途中なので)

理想体型(BCS3)を具体的に。

環境省の資料から引用すると、下記の通りです。

過剰な脂肪の沈着なしに、肋骨が触れる。
上から見て肋骨の後ろに腰のくびれが見られる。
横から見て腹部の吊り上がりがみられる。

なんとなくわかる感じですね。
さらにわかりやすくすると下記のような感じでしょうか。

横から見た時に肋骨が見える→痩せすぎ
触ってもぷにぷにして力を入れなければ肋骨に届かない→太りすぎ

くびれは上から見て、触ってみると肋骨と併せてわかりやすいです。
お腹の吊り上がりも横から触ってみるとわかりやすいですね。
触るときとグッと押してしまうとわんちゃんも嫌ですし正確にわかりません。
軽く触ってあげてくださいね。

とはいえ、BCSは…

と説明してきましたが実際わかんないですよね。
なので、基本的にBCSは自己判断するより当院のイベントを活用いただくか、健康診断等でかかりつけに行った時に確認してもらってください。
BCSと体重をチェックすることで、ある程度理想体重がわかってきます。
動物病院でBCSをチェックして、理想体重がわかったら、あとは定期的な体重管理を続けていくのが簡単で良いと思います。

ダイエットの手法

ダイエットの手法は人も犬も同じです。
食事制限と、運動です。
尚、太ったり痩せたりは原因が何かしらの病気の可能性もあるのでダイエット開始時は必ず病院で健康診断を受けてくださいね。

食事制限について

他に持病等がない場合、基本的には低脂肪・高繊維のフードの活用がおすすめです。
低脂肪は読んで字のごとく。
脂肪がたくさんある方がおいしいようですが、そこは心を鬼にして…
高繊維だと満腹感が得やすいです。
人間でもマンナンライスとかありますよね、同じことです。
(人間用の高繊維食を与えるのはやめましょう。)
「食べさせない」はダメ。ゼッタイ。

ちなみに、突然宣伝を挟んで恐縮ですが当院のオリジナルフードも低カロリーフードです。
避妊去勢後となっていますが、避妊去勢をするとホルモンの関係で食欲が増進する子が多いため、太りにくい設計にしています。

痩せすぎのわんちゃんはその逆ですね。食べさせてあげなければいけません。
ポイントとして「総合栄養食」や「AAFCO基準」などの記載があるものを選びましょう。
これらの表記は、水とそのフードだけで十分な栄養が得られるという認証です。

ちなみに、おやつをあげたくなる気持ちはわかりますがダイエット中はよくないです。
ダイエット中じゃなくとも1日のフード量の10%程度におさえ、あげた分だけフードを減らすようにしてください。

尚、食事を減らす時は一気に減らさず、少しずつ目標量まで減らすのがポイントです。まずは10%減。
また、食事をふやかしてかさましする、小分けにしてあげる回数を増やすなどもわんちゃんの負担を少なくダイエットするコツです。

運動

体調が問題ないようであれば散歩もしっかりしましょう。
ボール遊び等も含め1日20分~が目標です。
やりすぎると健康を害するので少しずつやっていきましょう。

ストレス解消にもつながりますし、適度な運動は心身の健康に大事なものです。

ただ、正直運動のみで痩せるのはほぼ不可能だと思います。
というのも、痩せるために必要なのは、接種カロリー<消費カロリーという状態です。
消費カロリーを大きく増やすためにはめちゃくちゃ運動しなければならず、わんちゃんも飼い主様もヘトヘトになってしまいますし、運動しすぎは却って不健康です。
適正な接種カロリー量の設定と適正な運動が健康のために痩せるコツです。

最後に。ダイエットは二人三脚で。

体調に問題がなく、適切な体重管理ができている場合はいいのですが、専門知識がないと中々難しいものです。
動物病院はどうしても病気を治すところのイメージがありますが、病気になる前の「予防」も大切にしています。
まずは身近な専門家ということで、気軽に相談してみるのが大事かもしれません。
わんちゃんとの幸せな時間の為、是非一度考えてみてくださいね。

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